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Monday, October 26, 2009

NHKスペシャル「自動車革命」について。

第2回 スモール・ハンドレッド 新たな挑戦者たち

見た?
まあいいや。

中国ではバックヤードビルダーみたいな、いやむしろ農家の副業ぐらいのノリで電気自動車を作って売ってる自称メーカーが数百あり、small hundredと呼ばれているもよう。事実上野放し状態で登録(車検やナンバー)も免許も税金も不要。

動力源さえ考えたら、あとは既存の部品を組み立てて自動車ができる…の?
PCみたいに部品を安く大量に買ってくればあとは人件費が安いとこで組み立ててでき上がりってほど簡単な製品じゃない。今の時代にそのへんの生々しい記憶を持ってる日本が臆病になりすぎなのか?

日本円にして約13万円。でもあんなんだったらいわゆる先進国?のゴルフカートに若干の改造を加えて現地でライセンス生産するのが最も手っ取り早くて安全で安上がり。そういうレベル。

航続距離300kmを謳う100% pure EV試作車は充電池込みで2tを超える車重。諸元上の航続距離を伸ばすために重石を載っけてみたようなもん。日産の副社長が試乗してたけど(駐車場みたいなとこを徐行で一周しただけ)、ドライ路面で走り始めに前輪がホイールスピンしてキュルキュルいってた。まあ電気モーターは超低回転から最大トルクを出せるわけだが、あそこから「公道を安全かつ快適に」走行する水準に至るまでは相当長い道のりが待っている。だからこそ日産あたりの技術をもらおうと思ってんだろうけど。

現状、自動車という工業製品は内燃機に最適化されている。ボディ形状から補機類まで含めた部品レイアウト、剛性バランス、重量配分、足回りの諸挙動まで。それらをとりあえず動力源を電気モーターに置き換えただけではパラダイムシフトは起こらない。変革が起こるとしたらむしろ二輪の世界から始まるかも。

もひとつ。
MMC SMARTみたいな「高速道路に乗らないシティコミューター」(…というセグメントがあるの?)EVに至っては、試作車が完成したからヨーロッパに送るぞーっていう段階で工場の中でぶつけてへこます、直してたら間に合わないって頭抱えちゃう水準の生産管理。

アメリカ人、中国人のあまりにステレオタイプな描き方にも違和感。

スマートグリッドは、すくなくとも充放電や送電損失という点で、ましてやアメリカのように国土が広いと超伝導送電線でも安価で普及しないかぎり実現は疑わしい。そもそもアメリカの送電線は老朽化が激しくて使いものにならないから再敷設のついでに何かおもしろいことできないかな?ぐらいのノリみたいだし。日本みたいに特許事業の電力会社がこまめなメンテナンスで維持してる発電・送電網とは事情が違いすぎる。
近々、一般家庭に単相100V以外の電源(高電圧)がくることはありそう。

電池の技術は日本のがんばりどころ。選択と集中とか言っちゃって。
ただ、電気エネルギー(たとえば質量あたりの蓄電量)と化学エネルギー(たとえば実装可能なガソリンタンク容量)と物理エネルギー(速度とか航続距離とか)との関係は微妙に難しいところがあって。。。ポータブルなコンピュータとしてはかなり大きな容量を持つMacBook Pro 17inchの内蔵充電池でも95Whしかないのね。これを食品の持つ熱量に換算してみると80kcalちょっと。コーラをコップ1杯、切り餅1切れより少ない。

一方、ガソリンが燃焼すると1gあたり12kcalほど。内燃機関の動力効率はせいぜい30%前後。それでも電気自動車に比べたらひっくり返すにはもうちょっと時間が必要かな、という差。

まとまらない。まあよし。

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Comments

だからさ、これからはJRがクルマ作ればいいんじゃね?

Posted by: nomad | Wednesday, October 28, 2009 01:58

あ、だから中華新幹線はJRが。
川崎重工あたりから車両技術だけ盗んで運用できなくて泣きついてくるんだろうなー。

Posted by: udon | Friday, October 30, 2009 23:56

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